占い師のおばちゃんのこと、結婚を決めた時
(長いから読みたい人だけどうぞ)
29歳で東京に来て、派遣社員をしながらCDを一人暮らしの
部屋で作る生活の中でふと思ったこと。
毎日楽しくて、充実していたけど、こういいう自由
(起きたら昼の3時だったとか、
ごはんは自分の分だけ作るとか
ひとりで夜に白ワイン一瓶気付いたら飲んでしまい、
ほろ酔いで横浜の弟に電話かけて笑われたとか、
すごい疲れてて生まれて初めて金曜と土曜日を間違えて、
でも一人暮らしだから気付かなくて仕事なのに爆睡していたら
会社の人から電話がかかってきて、
寝起きで、アー曜日間違えちゃった!とか言ったり
まぬけな答えをしてしまって、その日はお休みになり
月曜日に相当ブルーな気分で会社に行って謝ったら
本気で心配したよってみんなすごく優しくて泣きそうになったりとか色々 笑)
って私は一生はしたくはないなーと思っていました。
期間限定の楽しさというか。
月並みだけど・・・
好きな人、尊敬できる人、経済的にも人間的にも自分が納得する人と
出会って結婚したいなということでした。
大阪の友人はほとんど結婚しているので電話もしづらく両親は、結婚のことを
うるさく言うので電話もしたくないし(結婚しろと言うだけなら簡単ですから)
色々とモヤモヤとしたものと向き合わねばと思い、曲を作ったり、下北沢の雑貨屋さんや代々木公園
をぶらぶらしたりして
自分のペースと自分の心を大切に過ごしていました。
色々とあって大切にしてあげないと壊れてしまいそうだったので。
会社の帰りに渋谷を通るので、よくパルコブックセンターに行っていました。
そこには占いのコーナーがあって、軽い気持で何度か占ってもらったことがあります。
私は星占いが好きだけど、タロットカードとか、なんていうのか、あのお箸みたいなのが
いっぱい束になっててそれを両手で持ってとか、水晶とか、目の前でうやうやしく
占い師が手をかざしたり、その前に座る私・・・・どんなことを言われるのか?
冷静だけど、あーもうワクワクする瞬間です。
その日はおばちゃんの占い師さんにしました。
前回はわりと若い、占星術の女性の人に占ってもらってそれも
前世はあなたはどこどこのお姫様でお城にすんでいてねとか(そんなの全然信じてない!!けど、おもしろすぎっ!)と
いうようなとにかく・・・・!!!なお話しを聞いて、子供みたいにワクワクして楽しかったのです。
私にとって占いってそういうお話しを楽しく聞く時間でもありました(笑)
でも、よく聞いていると、ま、前世のことは置いといて(笑)
性格とか、置かれている状況とか、これからどう生きるべきかとか、なるほどと思うこともよくあって
真剣に聞いたりもしていました。
そのとき恋愛というのがもう面倒で辛くて、でも結婚したいならそれは避けて通れないし、
恋愛が辛いのだけど、気持をどんな風に持てばいいか?というような事をおばちゃんに言いました。
おばちゃんは、静かに少しうなずきながらお話しをを聞いたあと、
「うん、恋愛とかってね、今は辛いとか思うかもしれないけど、
私みたいにおばちゃんになるとね、すごく羨ましいというか、人を好きになるってその時は辛くても、
うんと年をとって、私もね、若いときの恋愛をね思い出すと本当にいいものなのよ、
あなたは今そんな風には、まー思えないと思うのだけど」
と、あー、確かにそうかもなーというような事をお話ししてくれたのですが、なんというか、
お話しする時の声のトーンとか、いや、でもあれはその人の人柄なのかな?といっても占ってもらっただけで
人柄なんて判るものでもないし。(でも人っていい感じ、やな感じで人物像かなりつかめると思うのだけど)
とにかくなんかいい感じの物が出ているおばちゃんでした。
お話しをすごく素直に聞けるというか・・・・。
ちなみに、私はまだその境地には達してなくて、恋愛とか、その人がすべてとか、
何もできなくなるくらい人をまた好きになるとかは、もう勘弁してほしいよいう感じです(笑)
で、その時29歳の私は何歳で結婚できるのですか?そもそも結婚できるのですか?と聞くと、
色々占ってから、
「うん、大丈夫。あなた結婚するわよ、32歳で。(それまで、ゆったりしてたのに急にキッパリしてた)
今わね、色々ある時期って、ほらこれがナントカカントカでこうだからね、出てるのよ、ほらね・・・云々・・・・」
と以下おばちゃんの占いの説明続く・・・・←あんまり説明覚えてない 笑
32歳って、え〜、あと3年も、しんどいな〜とこれが正直な気持でしたが、もう私には結婚したい人は現れないような
気になっていたので、少しは安心したけど、半信半疑でした。
それから時が流れて、やはり32歳で私は結婚しました。
3月に出会っただんなさんと、その年の11月には結婚していました。
付き合う年数は関係ないのだなと思いました、それに結婚する人はわかるというのも
このときはじめて判りました。
とても不思議な感じで、何の期待もせずにはじめて写真を見たとき、あれ?と
何というか、今まで体験したことのない不思議な感じがして、あ、この人だーと静かに思いました。
でもでも、お付き合いしている時も、あれは違う感覚かもよってずっと疑ってましたけどね・・・・自分のこと(笑)
それまで、そんなこと信じられなかったし、あり得ないと思っていたのです。
占いも、もうその後、なんとなくもういいやって感じで行かなくて、それなりに迷いながらも仕事とCD作りに励んでいました。
ブックセンターにはよく行っていてそのおばちゃんのブースはいつも人が並んでいました。
若い女の人に混じってスーツを着たサラリーマン風の男性もよくいて、占いとは無関係な
普通の感じの人です。
私はそれを見て「人気あるんだなー」と思ってて、理由は占いが当たるのと、おばちゃんの物腰だろうなと思ったのでした。
3年前におばちゃんの言葉を聞いてから、私の生活と心の中は、はっきりとではないけれど
緩やかに良い方向に変わっていったように思います。
私にも、志みたいものがあって、貧乏でも悲しくても恋人がいなくても、こんな人間には絶対になりたくないな
という様なものがはっきりとあって、がんばったのだと思います。
たった1日の出会いだけど、なんとなくフラリと立ち寄った占いだけど、それは空から
与えられた出会いだったのかもしれません。
神さまをあんまり信じてないけど、私は時々信じてて(笑)
見ててくれたのかな?
そのおばちゃんとの関わりって1回占ってもらっただけなのだけど
言葉っていうのは言霊っていうくらいで、ほんの一言でも、
相手の人の生活とか考え方とかに関わってくるなーと思います。
インターネットでウェブサイトを開設してから、他の人の掲示板に書いたり、書いてもらったり
さりげない一言で気持が晴れたり、(反対に嫌な気分になったりするのを読んでしまったりもあるけど)
まぁウェブ上ではあるけれど、新しい出会いとかって
ひとつひとつ大切にしたいなーと思うのです。
誰かが救われるような言葉を書きたいなんて、まさかそんな大それた事全っ然おもわないけど、
自分がサイトや掲示板で書く言葉は誰かにとってはすごく大事な言葉になる可能性があるということを
心に置いておかねばなーと、
占い師のおばちゃんの事を思い出して、感じるきょうこの頃なのでした。
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2003 7